よくある質問 【一般歯科に関する質問】

Q:一般歯科ってどんな治療をするのですか?

A:主に虫歯の治療をいいます。神経の治療(根管治療)や被せ物(補綴装置)などの歯の修復を取り扱う診療メニューです。口腔外科や矯正治療、ホワイトニングなどの審美治療を除く、いわゆる虫歯を削って、詰め物や被せ物で治す治療になります。

Q:虫歯はどうして起こるのですか?

A:虫歯は、歯の表面や歯と歯の間に付着するプラーク(歯垢)中に存在するミュータンス菌などの細菌によって歯が溶ける病気です。ミュータンス菌はアメやチョコレートなどのお菓子に含まれる砂糖(糖分)が口の中に入ってくると活発に働き、糖から酸を作り出し、酸により歯が溶けることで虫歯が進行していきます。砂糖に限らず、糖分を含んだ食品や飲料がお口の中に残っていればミュータンス菌が酸を作り出すので、虫歯予防にはプラークを除去する毎日の歯磨きが一番効果的です。

Q:虫歯は自然には治らないのですか?

A:ごく初期の虫歯であれば、適切なブラッシング(歯磨き)と予防治療により再石灰化して治ります。しかし、歯の表面は皮膚や骨のように自己修復する組織ではありません。したがって、再石灰化により自然に治癒する範囲を超えて虫歯が進行してしまうと自然には治らず、歯医者さんでの治療が必要になります。

Q:虫歯を放置するとどうなりますか?

A:虫歯は進行状況に応じて、C1~C4の4段階に分類されます。初期の虫歯は痛みがありません(C1)。虫歯菌が歯の内側深くに進行すると、歯の神経に近くなるのでズキズキ痛むようになります(C2)。それでも放置していると、激痛で夜も眠れないくらいの症状が出現します(C3)。しかし、それを越えると歯の神経が死んでしまい、逆に痛みを感じなくなります。さらに放置すると歯の根まで虫歯が進行し、化膿して膿がたまります(C4)。ここまでくると、最悪の場合、抜歯になります。

Q:虫歯の治療は痛みますか?

A:C2まで進行すると虫歯治療が必要になります。虫歯が神経に近い場合は、そのまま治療をすると当然痛みを伴います。そのため麻酔をして、痛みが感じない状態で治療を行います。当院では、表面麻酔の使用、麻酔液の温度管理、細い注射針の使用、電動注射器の用意など、麻酔の痛みをできるだけ軽減する工夫を行っています。

Q:虫歯の治療はどうして時間がかかるのですか?

A:C2以上に進行した虫歯は自然には治らないからです。つまり、単純に虫歯になった歯の数が多いほど治療回数がかかります。歯の神経にまで進行した虫歯(C3)の場合は、最終的に噛めるようになるまでに「神経の治療」「土台の治療」「被せ物の治療」が必要になるので、その分治療に時間を要します。また、C4で抜歯が必要な場合は、抜歯後のブリッジや入れ歯、もしくはインプラント治療ができるようになるまで歯ぐきの治癒を待つ必要があるので、どうしても時間を要します。ですから、治療を早く終わらせるためには、虫歯に気づいたら早めに歯医者を受診するのが正解です。

Q:虫歯治療のためにレントゲン写真を撮りましたが、放射線の影響は大丈夫ですか?

A:基本的に問題ありません。歯医者で主に使うレントゲンは、放射線被曝量が少なく、防護服を着用して撮影しますので、1日に何枚か撮影しても健康に影響はありません。ただし、別の病院で医療用のCTを撮影している、あるいは妊娠しているなど不安な点がございましたら、遠慮なく当院のスタッフまでお申し出ください。

Q:詰め物(被せ物)をつけてもらった歯がしみて痛みます。どうしてですか?

A:虫歯が歯の内部深くまで進行していた場合、詰め物(被せ物)で治しても、治療直後は冷たい・熱いといった刺激が歯の神経に伝わりやすい状態です。その後時間の経過と共に歯の神経が落ち着いてくれば、徐々に痛みの症状は薄らいできます。しかしながら、歯の組織が虫歯で失われていますので、詰め物をしても刺激が神経に伝わりやすい状況には変わりがないため、虫歯を取りきっているにもかかわらず、刺激に対して痛みを感じやすいのです。痛みがひどい場合は神経の治療が必要になることもありますが、その必要があるかは経過観察で様子を見て判断します。

Q:虫歯を放置していたら痛くなくなりました。そのままでも良いですか?

A:なるべく早く歯科医院で診てもらいましょう。虫歯が歯の内部に深くに進行したために、歯の神経が壊死している可能性が高いです。そのまま放置すると、顎の骨に膿が溜まって、腫れて痛むなどの重篤な症状を呈することがあります。神経の治療が必要になりますが、虫歯が深刻な場合、抜歯が必要になることもあります。

Q:冷たい水で歯がしみます。虫歯ですか?

A:必ずしも虫歯とは限りません。知覚過敏や歯周病、噛みしめや食いしばりが原因のこともあります。症状が長引く場合は、原因を正しく診断するために、歯科医院の受診をおすすめします。

Q:歯の溝が黒いです。虫歯ですか?

A:初期虫歯の可能性がありますが、必ずしも虫歯ではないこともあります。コーヒーやお茶、食品などが原因の着色(色素沈着)の可能性もあります。気になる場合は歯科医院の受診をおすすめします。当院には、初期虫歯かどうか、その進行度を測定する「ダイアグノデント」という診断機器がありますので、レントゲン検査と併用することで、疑わしい虫歯をより正確に診断することが可能です。

Q:保険診療で全て治せますか?

A:全ての歯を保険診療で治療することは可能です。しかし、使用できる材料に制限があるため、見た目や長期的な耐久性といった点で、自費診療で使える材料と比較すると性能が劣る部分がございます。ご予算にもよりますが、お口の長期的な健康のためには、なるべく良い材料で治療することをお薦めします。自費診療にご興味がある場合は、お気軽にお尋ねください。

Q:セラミックなどの自費診療って何が良いのですか?

A:保険の治療に比べて材質的に優れています。自費の虫歯治療で使える材料は、セラミックとゴールド(金)に大別されます。セラミックは、保険のプラスチックの白い歯よりも綺麗で耐久性に優れ、プラーク(歯垢)がつきにくく衛生的です。歯と強固に接着するため、再び虫歯になるリスクが少ないです。また、金属アレルギーの心配もありません。一方ゴールドは、貴金属でアレルギーもほとんどなく、適合性が非常に良く、適度な硬さとしなやかさを有しているため、歯と馴染みやすく、耐久性にも非常に優れます。当然、再び虫歯になるリスクも少ないです。さらに、金属は薄くても壊れにくいため、セラミックに比べて歯を削る量が少ないところもメリットでしょう。

Q:虫歯はどうやって予防すれば良いのですか?

A:基本的にはご自身で毎日のブラッシングを適切に行うことが最も大事です(セルフケア)。歯ブラシだけでなく、歯間ブラシやデンタルフロス、タフトブラシなどの補助清掃用具も併用し、歯磨剤もなるべく良いものを使い、洗口液も使用すると良いでしょう。その上で、歯科医院で定期的に口腔衛生指導や歯石除去などの治療を受けることが必要です(プロフェッショナルケア)。

Q:虫歯予防に効果的な歯磨き粉はありますか?

A:フッ素を高濃度に含んでいるものがお勧めです。現在、日本で認められているフッ化物の濃度の上限は1,450ppmです。当院で扱っているのもこのタイプで、かつ基本的に研磨剤や清掃剤が含まれていない、もしくは低研磨性の歯磨き粉です。したがって、電動歯ブラシなどでも安心して使用できます。また、歯に必要なミネラルを含んだペーストや歯磨き粉もあります。当院では基本的に歯科医院でしか扱わない歯科専売品の歯磨き粉を取り扱っております。

Q:定期検診は必要ですか?

A:もちろん必要です。どんなに良い材料で治療しても、お口の環境は毎日変化します。治療後の良い状態を維持する、あるいは不具合の早期発見・早期治療を行うためにも、定期的に歯医者を受診して、お口の状態を確認してもらうのが良いでしょう。定期検診を受けていると、大きな不具合が発生する前に治療が終了するので、結果的に治療回数も少なく、トータルで治療費を抑えることができます。