よくある質問集【審美歯科に関する質問 】

審美歯科とはどのような治療を行うのですか?

治療の対象となる歯を、セラミックなどの審美的に良い素材を用いて、元の天然歯に近い色合いや形、質感で再現する治療を行います。
古くなった銀歯を、白いセラミックの歯できれいに治療し直すなどが一般的です。歯1本だけの小さな詰め物(インレー)から、クラウン、ブリッジといった複数に及ぶ歯を治療したい場合でも対応可能です。

審美歯科治療はどのような場合に適していますか?

歯の色や形の改善、歯ならびの修正(ただし症状が軽度に限る)、失った歯を見た目の良い方法で治療したい場合など、見た目や美しさを重視する治療を希望する場合に適しています。

審美歯科の治療期間はどれくらいかかりますか?

患者さんごとに異なります。
治療対象の歯が少なければ数回の治療で終わりますが、一般的には使用する材料などについても事前に入念に相談する必要があるため、数週間から数ヶ月かかる場合もあります。

審美歯科治療に健康保険は適応されますか?

一般的に審美歯科治療は美容目的であるため、健康保険の適応外です。

審美歯科治療はどれくらいの頻度で通院が必要ですか?

治療中における通院の頻度は一般的な歯科治療と同じです。
治療内容にもよりますが、おおよそ1~2週間に1回程度です。ただし、治療が終わった後は3~6ヶ月に1回の頻度で定期的な検診を受けることが推奨されます。

審美歯科治療を受けた後、食事に制限はありますか?

治療内容にもよりますが、一般的には特別な制限はありません。
ただし、歯の型を取って次の回にセラミックなどを装着する場合は、一時的に仮歯や仮の詰め物を装着するため、新しい歯が装着されるまで粘着性や硬性食品の摂取を控える必要があります。

審美歯科治療の費用はどのくらいかかりますか?

治療内容によって異なりますが、一般的に審美歯科治療は、通常の保険診療で行う一般歯科治療より高額になります。
料金表」のページにおおよその費用を掲載しておりますが、詳しくは来院された際にご相談下さい。

審美歯科治療を受ける前に何を準備すれば良いですか?

治療を受ける前に歯科医師との相談を行い、自分の希望を伝えたり、予算や治療内容について十分な理解を深めることが重要です。
また、虫歯や歯周病などがある場合は、スムーズに審美歯科治療を行えない場合もあるので、歯科医院で定期的な検診を受け、事前にお口の環境を良い状態に整えておくことも必要です。

審美歯科治療を受ける上での注意点はありますか?

生涯に渡って治療の成功が保証されるわけではないことを知っておく必要があります。
審美歯科治療を受ける場合、自費診療により治療費が高額になるので、治療した歯について「絶対に不具合が起こらない」「永久的に壊れない」などの過度の期待を抱いてしまうことがあります。しかし、セラミック系材料の耐久性にも限界があり、歯ぎしりや噛みしめなどの癖がある方は、欠けたり、割れたりすることがあります。また、治療した時は問題がなくても、メインテナンスを怠ったが故に、歯周病が進行して抜歯を余儀なくされることもあります。
従いまして、そうした不具合を未然に防ぐためにも、治療を受ける前に歯科医師との相談を行い、治療内容についてメリット・デメリット含めて十分な理解を深めることが重要ですし、治療後も定期的に検診を受けることが必要です。

セラミックにもいくつか種類があると聞きました。何が違うのですか?

代表的なセラミックとして、ポーセレン、プレスセラミック、ジルコニアの3種類があります。
硬さ、耐久性、色合いについてそれぞれ違いがあり、どれも一長一短があり、すべての要素を満たす完璧なセラミックはありません。患者さんの希望や予算、お口の状態に応じて最適な材料をご提案させていただきます。

ジルコニアは硬すぎるので、反対側の歯を削ってしまうと聞きました。本当ですか?

適切にかみ合わせの調整を行い、正しく研磨されていれば、問題はありません。
ただし、重度の歯ぎしりや噛みしめなどの癖がある方は、就寝時に顎が想定外の動きをする場合もあります。「ナイトガード」と呼ばれるマウスピースを夜間の就寝時にご使用いただくと一層安心です。

ゴールドとセラミックは何が違うのですか?

ゴールドは金合金です。
金は化学的に安定しているため耐蝕性に優れ、薄くよく延び、加工も容易です。また、金属アレルギーの心配もほとんどありません。歯の治療に使用した場合、適合が非常に良く、薄くても十分な強度が確保できるため、歯を削る量が最小限で済み、保険の銀歯と違って再び虫歯になりにくいです。また、白い材料ではありませんが、お口の中で明るく輝くため、見た目もそれほど悪くありません。
一方、セラミックは白い材料ですので、見た目が天然歯に近く審美的に優れるという特徴があります。また、表面が滑沢でプラークがつきにくく、歯ともセメントで強固に接着するため、こちらも再び虫歯になりにくいといった特徴があります。
しかし、ゴールドと異なり強い衝撃で割れてしまうリスクがあるため、材料自体の厚みを確保する目的で、歯をより多く削る必要があります。いずれも非常に優れた材料ですが、やみくもにどちらの材料が優れているというわけではなく、メリット・デメリットを十分に考慮して、患者さんのお口や生活習慣に合わせて使用することが大切です。

保険の白い歯とセラミックは何が違うのですか?

保険の白い歯にも材料がいくつかありますが、いずれも使用しているのはレジン系の材料です。
レジンは耐摩耗性や機械的性質でセラミックに劣るため、経年的な変色や摩耗が起こりやすいです。また、表面に傷が付きやすいので、セラミックと比較してプラークも付着しやすくなっています。セラミックはその逆で変色や摩耗が発生しにくく、プラークも付着しにくい材料です。経年的にも見た目やかみ合わせの変化も少なく、より虫歯になりにくい材料です。
どちらが良い材料かと言われれば、間違いなくセラミックに軍配が上がります。

歯医者さんで自分にはセラミックは向いていないと言われました。どうしてですか?

セラミックは薄いと噛んだときの衝撃で割れてしまいます。
そのため、ある程度の厚みを確保する必要がありますが、かみ合わせの関係でそれが困難な場合があります。また、厚みが確保できても、歯ぎしりや食いしばりなどの習慣のある人や、硬い食品を好む人の場合は破損のリスクが高まります。
当院では、こうしたセラミック治療の適応外に該当するような場合は、他の治療法をご提案させていただきます。

セラミック治療は非常に高額と伺いました。どうしてですか?

まず健康保険が適応されません。
歯科医師側には、より高度な知識と技術が要求されます。また、使用する材料も良い物を使用するため、費用も高くなります。さらに、製作工程が非常に複雑かつ緻密で、製作する歯科技工士の技術も高い技術と設備が要求されるため、総じて製作コストがかかります。また、保険診療と比較して、より多くの治療時間をあて、一つ一つステップを踏みながら進めます。それらを加味すると、結果としてどの歯科医院でもセラミック治療は高額な治療になります。しかし、その治療費に見合った価値があるのがセラミック治療だと言えます。
ちなみに、使用する材料によっては安価なセラミックもあるので、治療費が気になる方はご相談下さい。